卓上型の食洗機を製造するメジャーな家電メーカーは、パナソニックのみです。実質3種類からの選択となります。2022年9月時点での食洗機の選び方をご紹介します。
数年前よりいろいろな会社から、給水タンク型を中心とした食洗機が売り出されています。しかし、当店ではパナソニックを推奨しております。
食洗機は高圧で水を噴射するため、完成度の低い機械では水漏れによるトラブルの危険性が高まります。特に賃貸では水漏れは避けたいです。60年以上食洗機を製造し続けているがパナソニックです。
食洗機のメーカーはサービス網が大切です。出張修理が可能なサービス網がないメーカーの食洗機が故障した場合、大きく重い食洗機を自分で梱包して、宅配便でメーカーに発送しなくてはならない可能性があります。また食洗機は完全に水を抜くことが難しいです。水をうまく抜けずに宅配便で発送し、他人の荷物を水濡れさせてトラブルになる恐れがあります。
キッチンを快適に使用したいのであれば、食洗機の奥行が大切です。小さな食洗機でも奥行が大きければ、調理スペースがなくなってしまいます。小型のタンク式食洗機は、底面の奥行が40cm以上のほぼ正方形です。しかし奥行が40cmもあると調理スペースが狭くなりすぎて、調理が困難になります。
パナソニックの食洗機は底面の奥行が29-35cmの長方形です。おかげでキッチンに置いても調理スペースを確保することができます。長方形ですから、庫内全体を隙間なく洗浄するのは困難なのですが、しっかり全体を洗浄できる機械になっています。食器が洗えればいいというわけでない、食洗機を使う人のことを本当に考えているのはパナソニックです。
せっかく食洗機で洗ったのに、汚れが落ちてなくて洗い直しなんて悲しいですよね。
食洗機で洗浄能力が高いのは、回転式のブーメラン洗浄ノズルです。固定された穴から水を噴射するタイプの洗浄ノズルは、洗浄力が劣ります。
パナソニックのレギュラータイプの食洗機は回転式ブーメランノズルがなんと3個も付いています。スリムタイプでも2個付いています。パナソニック以外の食洗機を検討する場合は、回転式ブーメランノズルの数と位置をしっかり確認してください。
持ち家の方は卓上型にするべきか、ビルトインにするべきか迷うのではないでしょうか。それぞれメリットとデメリットがありますので、総合的に判断してください。
パナソニックの卓上型食洗機は大きさで3種類に分かれています。 プチ食洗は1-3人向けです。スリムタイプは2-4人向けです。ファミリータイプは3-4人以上向けです。
お弁当を作る方は、洗い物が多くなるので、大きめを選ぶとよいです。
基本的には設置できるのであれば大きい食洗機が、調理器具も洗いやすくてお勧めです。 どうしても設置できない場合のみ小さめのものを選択します。
小さいものを選んでも使用回数を増やすことで対応できます。洗浄中に汚れた食器がたまってしまったら、乾燥中でも食器が触れる程度に冷めた時点で拭いてしまい、次の食器を洗います。ガラスや陶磁器は乾燥が早いので拭く手間はわずかです。プラスチックは乾燥が遅いです。
分岐水栓を取り付けることができない場合は、スリムタイプのNP-TSP1を選ぶことになります。賃貸の場合はオーナーに確認してみてください。分岐水栓を断られることは少ないです。ただし分岐水栓を付けることができない水栓もありますので、その場合はNP-TSP1の一択となります。
TAKAYAMAの食洗機台を使えば、大きな食洗機もシンクにはみ出して設置できるため、様々なキッチンでファミリータイプを設置できます。設置できない原因は主に、食洗機の大きさより「高さ」にあります。設置に必要な高さを中心に、各機種を比べてみましょう。
パナソニック ファミリータイプ 型番NP-TZ、NP-TH、NP-TA 設置場所の高さ65cm |
パナソニック スリムタイプ 型番NP-TSK 設置場所の高さ62cm |
![]() 3-4人以上向け。ビルトインに匹敵する収納力。本体高さ約60cmですが、設置場所の高さは結露防止のため65cm必要です。 上段の扉が下に開くため、省スペース。引越しする際、設置できる住宅を探すのが容易です。 |
![]() 2-4人向け。奥行29cmのスリム食洗機。本体高さ約50cmですが、設置場所の高さは結露防止のため62cm必要です。 3人でしたらできればファミリータイプを選びたいところです。TAKAYAMAの食洗機台を使ってもファミリータイプを設置できない場合はNP-TSK1を選ぶことになります。 |
パナソニック スリムタイプ 型番NP-TSP 設置場所の高さ72cm |
パナソニック プチ食洗 型番NP-TCR 設置場所の高さ52cm |
![]() 2-4人向け。分岐水栓不要の給水タンク式で蛇口から水を汲んで、タンクに注ぎ込んでから洗浄を行います。奥行29cmのスリム食洗機。本体高さ約60cmですが、設置場所の高さは結露防止のため72cm必要です。 分岐水栓を取り付けられない場合は、NP-TSP1の一択です。分岐水栓を取り付けられるのであれば、特殊な事情がない限りこの機種は選びません。NP-TSK1より価格が高く、水汲みも結構な手間です。 |
![]() 1-3人向け。本体高さ約47cmですが、設置場所の高さは結露防止のため52cm必要です。 低いというだけで十分存在価値があり、低い吊り戸棚の下や、高さの低いカウンター上にも置けます。3人でも使用回数を増やせば対応できますが、調理器具を洗うのは難しいです。 |
ファミリータイプは3つのグレードが用意されています。一番下のグレードのNP-TA4でも洗浄力は全く問題ありません。そのうえで必要な機能があれば上のグレードであるNP-TH4やNP-TZ300を検討します。
NP-TZ300を選ぶとしたら、庫内のにおいを抑えるナノイーX、静電タッチ操作部を含むデザイン性やドアの自動オープンが気に入った場合です。
AIエコナビは最大5%の節電を行ってくれる機能で、必要でしたらNP-TH4、NP-TZ300を検討します。最大5%の節電とのことですから、NP-TA4との価格差を考えると、絶対必要とは言い切れない機能ではないでしょうか。
低温ソフトコースは、50度と低めの水温で時間をかけて洗うことで、耐熱温度が60度のようなプラスチック容器にも対応しています。必要でしたらNP-TH4、NP-TZ300を検討します。しかし、通常の倍近くの時間がかかってしまいます。また食洗機不可となっているものを、自分の判断で「低温ソフトならOK」と思えるのかという疑問もあります。そのためどうしても必要でない限り、重視しないでよい機能だと思われます。食洗機対応の容器に買い替えていき、ダメなものは手洗いにするのが現実的です。
80度すすぎは、すすぎを高温で行うことで仕上がりをよくします。必要でしたらNP-TH4、NP-TZ300を検討します。この機能がNP-TA4とNP-TH4の一番の違いです。仕上がりがよくなるとは具体的にどういうことでしょうか。例えば、天ぷらや豚の角煮、カレーなどで油まみれの食器や調理器具を、予洗いのうえ紙などで油をある程度ふき取って洗浄します。それでも洗いあがったあと、もともとは油がついてなかった食器を含む全ての食器が、うっすら油をまとっていることがあります。洗剤が足りなかったのが主な原因ですが、どれだけ洗剤を入れればいいか、なかなか予測が難しいところです。そんなときも、80度すすぎにしておけば、洗剤不足で残った油を流しきって、きれいに仕上げることができます。なくてもよいのですがあると安心な機能です。揚げ物をやられるご家庭ではあった方がいい機能です。
当店では食洗機本体については、情報提供のみで販売を行っておりません。
ほとんどのパンソニックの卓上型食洗機は、どこで買っても原則として同じような価格になっています。そのため長期保証がとても使いやすく、分岐水栓の設置工事も申し込めるビックカメラ.comでの購入がお勧めです。